モジュール4「学習目標の高度化」での学びの概要
モジュール4「学習目標の高度化」では,『暗記ではなく知識の応用を目指す』や『学問領域に依存しない学び方を学ぶ』といった学習目標について学習しました。そして、モジュールでの学びを元に自身の科目の学習目標を改善し、下のデジタルバッジを取得しました.以下のデジタルバッジをクリックすると、モジュール4での学びの詳細(クイズの成績等)が確認できます。
このモジュールでの学びを元に作成した授業改善計画
モジュール4:掲示板投稿用フォーマットShoV2教員からのコメント
有吉さん:
最終課題としての要求事項に即したレポートで、合格と判定します。
以下はそれぞれのアイディアの採否に関するコメントです。
今後の参考にしてください。
1「学問領域を鳥瞰する」を「採用する」
「病院の中で画像診断・放射線部の果たす役割や、どの部分でどういうシステムで動いているのか」、「昔スライドに作ってやっていたが、反応が乏しくまた周囲の賛同もあまりなく、辞めてしまっていた」とのことなので、再度、改善を行い、対策を練ることで、効果が高まると考えられます。※ではなく★での対応と考えているのも妥当でしょう。
「画像診断を取り巻く人々(放射線技師さんなど)やシステムの部分の鳥 瞰図を作って動画教材にし、アップしてみようと思う」との工夫をすることで、このアイディアが活かされると思いますが、一方で、動画ではなくいつでも参照できるような一枚図の方がよりシンプルで手軽に利用できるかもしれません。動画と合わせて提供することを検討すると、このアイディアの効果をより高められると思います。
2「歴史をさかのぼる」を「採用しない」
「MRIの造影剤が沈着すると発見された出来事などから、画像所見に疑問を持ったら放射線科医と協議して欲しいことを伝えても良いか・・・?現時点で優先度は低いのでは、と考えている」とのことなので、学習効果を望めない場合、無理に採用する必要はないかと思います。
「CTの開発の歴史と絡めて現代のCT特有のartifactについての話や、造影剤沈着発見の歴史などを話題として取り入れ、現状の理解を深めるきっかけとしてもらう」とのことですが、このアイディアを採用する場合、まずはオプションで学べるものとして用意した後で、どこでどのように取り入れるのかも合わせて提案し、位置づけを明らかにする必要があると考えます。
3「現実場面での活用を試みる」を「採用する」
「第4週以降は実際に患者さんの読影レポートを作成して」もらい、「全てのレポートは診断専門医が添削・確定し、診療現場に速やかに提供・活用される」とのことなので、すでにこのアイディアを実践していると判断できます。
読影レポートの作成、および、診断専門医の添削の頻度はどれくらいか、確定した結果をどのような方法で提供、活用しているのかについて明らかにしていただけると現在のやり方の妥当性がより分かりやすくなると思います。
4「複数の視点から分析する」を「採用しない」
「この視点がなかったため」「採用してない」とのことですが、なぜこのアイディアを採用しないのか、現状を踏まえ理由を明らかにし、学習効果が見込めない場合は、無理に採用する必要はないと考えます。
「選択実習で放射線科(読影レポートを作成する側)に回る経験は、他診療科(読影レポートを依頼、 活用する側)の実習・診療で役立つのでは、と思っている」とのことですが、どのように役に立つのか、更に役立つようにするためには何ができそうかについての具体案も含め明らかにしていただけると分かりやすいと思います。
5「自分でコミットする段階に誘う」を「採用する」
「第4週以降は実際に患者さんの読影レポートを作成して」もらい、「全てのレポートは診断専門医が添削・確定し、診療現場に速やかに提供・活用される」とのことなので、すでにこのアイディアを実践していると判断できます。
数ある診療科の一つとして回る時の課題として「やらされ感」でこなすだけでなく、より興味を持ってもらう工夫ができてているかを確認すると、このアイデアを深められる可能性があるかもしれません。
自分事に感じてもらうためにはアクションプランの策定は効果的な手段となる可能性はあります。今後の計画において、「ディスカッションしたことを元に、アクションプランを作成してもらう」とのことですが、どのようなタイミングで行うのか等、手順や流れを明らかにし、負担過剰にならない効率的な方法か、作成しっぱなしにさせないフォローはできるかなどを確認していただけると分かりやすいと思います。
6「オリジナリティを求める」を「採用する」
「第4週以降は実際に患者さんの読影レポートを作成して」もらい、「その際、沢山ある所見の書き方やレポート内の疾患の並べ方、主治医にアラートする方法など、それぞれの指導医のやり方を聞きながらも、独自のレポートを作成して貰っている」とのことですが、これが「オリジナリティを求める」ことなのか、それともより正確で分かりやすい表現方法を模索しているのかを確認するとよいでしょう。
独自レポートについて、何を学ばせるためのものなのか、授業内でどのように評価しているのか、明らかにしていただけるとこのアイディアをこの科目で応用することが良いのかどうかが分かりやすくなると思います。
7「学び方を学ぶ目標を追加する」を「採用する」
「Classroomで、予習することの大切さや事前学習の必要性、自己主導学習者になることなどを情報共有」し、「学生さんにやりたいことを3~5つの選択肢から選ばせ、こちらの用意した資料を提供しながらも、自己主導学習者になる重要性を認識して貰えるよう仕掛けている」とのことなので、すでにこのアイディアを実践していると判断できます。
「学生さんにやりたいことを3~5の選択肢から選ばせ」とのことですが、具体的にどのような選択肢を設けているのか、「自己主導学習者になる重要性を」どのように認識してもらえる仕掛けになっているのか、具体的に説明していただけたらと思います。
また、自己主導学習者になること以外にも「学び方を学ぶ」側面もあるので何か他の観点も導入できないかも検討に値するかもしれません(『学習設計マニュアル』参照ください)。