本節の目的
ファイル転送用ソフトの初期設定や、Webサーバ上でのフォルダの作成など、作成したHTMLファイルなどのWebページ用ファイルをサーバに送る(アップロードする)ための準備を行います。
作成したWebページを公開するには?
Webのサービスというのは、WebのクライアントであるWebブラウザから要求のあったファイル (一般的には「リソース」と呼ばれるのでしたね)を、Webブラウザ(の動いているPC)へ送り出すことでしたね。Webブラウザから要求のあったファイルを送り返す計算機のことを「Webサーバ」と言いますが、作成したWebページを公開するにはWebページとして公開したいファイルを、Webサーバに前もってコピーしておく必要があります。
それでは、Webサーバにファイルをコピーするには、どうすれば良いでしょうか?
ネットワーク経由でファイルをコピー
Webサーバの中にも、皆さんのパソコンと同じようにフォルダ (ディレクトリ) があり、各種ファイルが保存されています。ですから、「WebサーバにWebページ用のファイルを格納する」というのは、単に「皆さんのPCで作ったファイルを、Webサーバのあるフォルダにコピーすること」なのです。これまでのファイルのコピーと少し違うのは、「皆さんのパソコンとWebサーバーがネットワークでつながっていること」です。USBメモリにファイルを入れて、Webサーバーに直接つなぐというわけにはいきません。
Webサーバをはじめ各種サーバにファイルを置くときには、通常、ネットワークを介してファイルを転送するための専用の手続きを使います。その代表的なものが、「FTP(File Transfer Protocol)」や「SCP(Secure CoPy)」です。
ただし、この手続き (機能) を利用するには、サーバでそのサービスが提供されている必要があります。必ずしも全てのWebサーバーでFTP、SCPをアップロードに利用できるとは限りません。
用語:アップロード
PC(「サーバ」に対して「クライアント」と呼ぶ)のファイルを、ネットワークを介してサーバに転送することを、一般に「アップロード(upload)」と呼びます。
逆に、サーバにあるファイルをネットワークを介してPCに転送する(持って来る)ことを、「ダウンロード (download)」と呼びます。
たとえば、これらの用語は以下のように使います。
- 課題のファイルができたので、Moodleサーバへアップロードした。
- フリーウェアソフトをWebページからダウンロードした。
- TeraPadで作ったHTMLファイルを、Webサーバへアップロードした。