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5-1 コンピュータウィルス
1.コンピュータウィルスとは
 「コンピュータウィルス」とは、コンピュータシステムに何らかのトラブルを引き起こすことを目的として作られたコンピュータプログラムのことです。
 コンピュータからみれば、ワープロや表計算などのソフトウェアと同じ「プログラム」です。まるでインフルエンザウィルスのように、知らない間にコンピュータの内部に潜り込んで障害を起こしたり、電子メールなどを通じて他のコンピュータに入り込む(感染する)様子から、コンピュータウィルスと呼ばれます。
 スマートフォンは、アプリケーションを自由に追加することができる半面、そのアプリケーションソフトにコンピュータウィルスが紛れ込んでいる可能性があります。
 なお、悪意のあるプログラムを総称してマルウェア(Malware)といいます。
2.コンピュータウィルスの種類

 コンピュータウィルスは、毎日のように新しいタイプが出現していますが、「ほかのファイルへ寄生する機能」と「自身の複製を繰り返す伝染機能」の有無で以下のように分類されます。
 ほかのファイ
ルへの寄生
自己伝染
機能
特 徴
コンピュータウィルスほかのファイルに寄生して、自己伝染しながら感染を広め、破壊活動をするプログラムのこと。
ワーム
(Worm)
×自分自身の複製を生成し自己伝染を繰り返して、破壊活動を行うプログラムのこと。
トロイの木馬
(Trojan Horse)
×× 正常なプログラムを装って、情報流出やデータ破壊などを行うプログラム。
 コンピュータウィルスには、狭義と広義の定義があります。
 広義のコンピュータウィルスはマルウェアとほぼ同義で、悪意のあるプログラム全般を指すことがあります。
 それに対して、狭義のコンピュータウィルスは、「ほかのファイルへ寄生する機能」と「自身の複製を繰り返す伝染機能」の両方をもつ不正プログラムのことをいいます。
 また、
これらのプログラムのなかで、侵入したコンピュータからユーザに関する情報を盗み出す活動をするものを「スパイウェア」(Spyware)といいます。

  詳説ボットネット

2013年度版では、ボットネットの中の新聞記事削除、ガンブラー、タコイカは5-1-3より移動

  詳説ガンブラー

  詳説タコイカウィルス

  詳説ランサムウェア

  詳説ワンクリウェア

  詳説ルートキット

3.ウィルスの感染経路

 ウィルスの感染経路は、主として以下の4つです。これらのほかにも家電製品に組み込まれたプログラムがウィルスに感染していた事例もあります。

電子メール 添付ファイルを実行して感染する
Webページ スクリプトActiveXなどを悪用したWebページを閲覧して感染する
ファイル共有 ファイル共有ソフトの共有フォルダに感染ファイルをコピーされて感染する
記録メディア ウィルスに感染したUSBメモリなどを介して感染する

 インターネットを介してウィルスはまたたくまに広がり、被害は甚大なものになります。 外部からのファイルを開く前にはウィルスチェックが必要です。 また、ブラウザの警告メッセージに注意し、怪しいサイトの閲覧はただちに中止しましょう。

新聞記事2013年度版では削除
4.感染時の症状

 次のような症状があれば、ほぼ確実にウィルスに感染しています。

 このほかに、次のような症状が生じた場合も、ウィルス感染の可能性があります。

 また、携帯電話を標的にしたコンピュータウィルスもあります。それらの多くは、発信者不明のメールから感染します。発信者に覚えのないメールは開かないようにしましょう。
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