「学習支援環境に関する実装研究の歴史と現状」がまとまった論文や解説は、あまり見たことがない。考えられる理由の1つとしては、実はかなり昔からの「歴史」がけっこうあり、その上で、1990年代のインターネットの拡大にあわせて加速度的に様々な学習支援環境が出現し、さらに「現状」は常に動きが大きく今こうだといっても数年後には大きく変更になっている可能性もある。また、ある程度公平に歴史的評価を下すには数値的裏付けも必要であり、そう簡単な作業ではない。この題材で包括的に学ぶのはかなり大変であり、調査等しても果てがないと思われる。
そこで、今回は1つの解説論文をとりあげ、この範囲内で考えてみることとした。今回題材として取り上げる指定論文[1]は、特にSCORM等の標準化の観点から学習支援環境に関する実装研究に草分け的に関わってこられた、仲林先生が日本教育工学会論文誌に書かれたものである。
本論文の題名は「eラーニングにおける技術標準化とオープン化」で、技術標準化とオープン化の観点からまとめられたものであるが、ここでは、学習支援環境に関する技術・研究の歴史的遷移、標準化を中心にまとめること。「オープンソースシステム」に関しては別の機会に学習する。
学習支援環境に関する実装研究の歴史と現状
実は、「学習支援環境に関する実装研究の歴史と現状」という内容で、私が現在もっとも詳しく書かれていると思っているのはWikipedia(英語)である。History of virtual learning environments [2] と、History of virtual learning environments 1990s [3]、さらに、VLE (virtual learning environments)について書かれた [4] と組み合わせると相当に詳細なものとなる。最初はこちらを教材にと思ったのだが、あまりの量と概要が分かりにくいと考え、さらに、「解説論文」といった形式に触れる経験も含めて最終的に[1]を指定論文とした。
タスクのディスカッションにあるように、学習支援環境に関する技術・研究の歴史的遷移、標準化を中心に学習し、分かったことと疑問に思ったことをリストした上で、疑問に思ったことについて調査を行い、その結果分かったことを、「分かったこと」「疑問に思ったこと」「調査結果」の3つの見出しをつけ、ディスカッションへ書き込むこと。
指定論文
[1]
仲林清,「eラーニングにおける技術標準化とオープン化」日本教育工学会論文誌, 31(3), pp.285-295 (2007)
(本論文は郵送いたしましたが、日本教育工学会に2007年までに入会されている方は手元にあるでしょう。)
参考文献
[2]
History of virtual learning environments @ Wikipedia
http://en.wikipedia.org/wiki/History_of_virtual_learning_environments
History of virtual learning environments 1990s @ Wikipedia
http://en.wikipedia.org/wiki/History_of_virtual_learning_environments_1990s
[4]
Virtual learning environment @ Wikipedia
http://en.wikipedia.org/wiki/Virtual_learning_environment
Virtual learning environment @ Wikipedia
http://en.wikipedia.org/wiki/Virtual_learning_environment
最終更新日時: 2020年 10月 30日(金曜日) 15:59